初心者のためのディスカス繁殖講座

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水換え

ホースを利用する水換え

水換え、ディスカス飼育の中で最も重要で、最もめんどくさい作業です。
この水換えを如何に簡単に済ますことができるか、ディスカス繁殖の鍵はここにあります。

ディスカスの飼育本には、バケツなどを使ってカルキ抜きした水を毎日3分の1を換える、などの説明があります。
でも、そんなことめんどくさくて出来るはずがありません。

ここでは、ホースによる水換えを一週間に一回行うことをすすめます。(稚魚の育成時は2回必要)
この方法で、しっかり水換えを行えば、このペースでもディスカス達が調子を崩すことはありません。

ホースを用いた水換えには、以下のようなメリットがあります。

・重いバケツを何度も運ばなくてよい。
・バケツから水がこぼれる心配がない。
・たくさんの水量の水換えが自動でできる。(やりすぎると魚によくありませんが。)




排水~ 石油ポンプとホースの利用

市販の石油ポンプにホースを取り付け、そのホースをベランダや庭先、あるいは浴室に伝わらせ、水槽の水を排水します。ここで重要なのは、石油ポンプに吸盤を付けて、水槽の内側に固定させること、ホースの先端をベランダなどに出し、水槽の底部よりも低い高さで排水させることです。そうすれば、一旦ポンプを吸引させれば、サイホンの原理で手で支えなくても、自動で排水が続きます。
ホースの長さは、ベランダの排水口と水槽の距離の1.5倍位を用意するとよいでしょう。


給水~ コ型塩ビパイプによる引っ掛け固定、水道蛇口ジョイントの利用


ホームセンターで配水管用の塩化ビニールパイプとそのL型ジョイントを購入して、写真のようなコ型の器具を作ります。作成には、このほかにパイプを切るノコギリ、接続部分を密着させるシールテープなども必要です。また、切ったパイプの断面はやすりで丸みを出しておくと良いでしょう。

この器具を水槽の淵に引っ掛けることで、手で押さえなくても固定されます。



蛇口側は、ホースが繋がるジョイントを接続してホースを繋げます。水道水の蛇口は温水が出る台所、洗面所の蛇口を利用します。各蛇口にホースをつなげることができるジョイントをホームセンターで見つけてください。
また万が一、ホースとの接続口から水の漏れがあっても、漏れた水がホースを伝わらないように、写真のように一旦ホースをシンクの下に落とすことをすすめます。

ホースの長さは、水道蛇口と水槽の距離の1.5倍位を用意するとよいでしょう。


給排水作業の手順


給排水は以下の手順にて行います。
(水槽内にずっと魚がいる状態で行いますので、驚かせないように・・)

  1. ろ過器とヒーターの電源を切ります。
  2. 排水用のホースの一端をベランダの排水口などに固定します。そのホースの反対側に石油ポンプを取り付けます。
  3. 石油ポンプを吸盤にて水槽の内部に取り付けます。
  4. 石油ポンプを押して排水を始めます。このとき、スポンジなどで水槽を洗いながら行います。
  5. 水が2分の1位になったら、一旦排水を止めます。残った水槽の水にハイポを適当量入れ、溶かしておきます。
  6. ホースを取り付けてあるコ型塩ビジョイントを水槽に引っ掛けます。そのホースをそのまま水道口まで持って行きます。蛇口ジョイントを水道口に繋いでから、蛇口ジョイントにホースを繋ぎます。
  7. 水の温度が25℃位になるように調整した水を水槽へ流します。
  8. 排水をもう一回ほど行い、水槽の中の汚れを完全も一緒に排水します。
  9. 水槽に水が溜まったら、まず、水道の栓を締めます。次に、コ型塩ビジョイントの穴を指で塞ぎながら、ベランダの排水口まで持って行きます。水道の蛇口ジョイントからホースを取り外し、ホースの中の水を押し出しながら、巻き取ります。
  10. ろ過器とヒーターの電源を元に戻し、水換えの終了です。 
  • 水槽からベランダ、水道蛇口が遠い場合、ホースがかなり長くなりますが、それでもこの方法を行うことをおすすめします。一度手順がわかりますと、テレビを見ながらでも給排水できます(水槽からあふれないよう目を離さないことは必要です)
  • 魚体へのカルキの負荷を少なくするために、魚が慣れるまで十分なハイポを溶かして、最初は水換えの量を少なめにして下さい。ただ魚のほうも、この水換えに段々と慣れていきます。
  • 長期間水換えを行わなかった後の水換えは、特に急激なpHショックを起こしやすいので注意して下さい。長く水換えを怠ったときほど、慎重にちょっとずつ水換えをすることを心がけてください。
    日本中の水道は大体pH=7ですが、水槽中ではpHが段々と下がっていきます。毎週きちんと水換えをしていれば、急激なpHの低下は起こりいません。しかし、下の図の2~3週目のように2週間も水換えをサボってしまった場合は、急激なpH低下が起こっています。汚れた水をきれいにしたくてたくさんの水換えをしたくなりますが、このようなときほど少しずつ水換えを行う必要があります。